専門学校orブランド設立?アパレル業界を選ぶ前に知っておくこと

アパレルに就職するために

ひとくくりに「アパレル業界に進みたい」と言っても、就職したいのかブランドを立ち上げたいのかによっても話が変わってきます。
そこで、アパレルの現場のリアルな実情から、就職やブランドの立ち上げについてまとめした。
学校選びを含めて参考にしてみてください。

【全国】ファッション専門学校 一覧
【ファッションの専門学校】の全国一覧です。地域別の専門学校一覧も別ページに用意しているので、用途に合わせてご使用ください。

高校卒業後に進学するか就職するか

「アパレル関係に進むなら専門学校しかない!」なんて思っていませんか?
仕事に就いてから分かることですが、大手に就職している人たちの出身学校は様々です。

そこでこの章では【ファッション関係に進学する前に知っておくこと】についてをまとめます。

ファッションの専門学校に進むべき人

まず専門学校とは、ある分野に特化して育てることで現場で即戦力になる人材を育成し、専門分野への就職を有利にするものです。
そのためファッションの専門学校には、服飾関係の専門職に就職したい人が入ることが前提です。

自分でブランドを興したい場合は、専門学校に入る必要はないです。
大学で経営学や語学を学んでも良いですし、いきなりブランドを興しても良いです。
無理に専門学校にとらわれて、時間とお金を浪費しないでください。

ちなみにわたしはアパレル関係への就職が目的だったため、ファッションの専門学校の技術職課程を卒業しています。

では、高校卒業後の進路を細かく考えてみましょう。

【高卒】で就職して技術を磨け

高校卒業と同時に就職すると、時間とお金を節約して技術が磨けます。

縫い子と呼ばれる縫製者にはアパレル未経験者が多く、高卒の人も多くいます。
ミシンの扱いを上達させるには慣れが一番必要なため、未経験者であってもやる気と理解力さえあれば、すぐに戦力になれます。
また、アパレルの専門学生は縫製関係を目指しながらも工場を嫌う人が多いため、縫製工場の手が常に足りていないのも一因として挙げられます。

情報社会の現代では、うまく選べば無料でかなり有用な情報が手に入ります。
経験を先に手に入れてから、理解を深めるために知識を得るというのも良い手段です。

技術を磨きたいのであれば、まずは【縫製者】などの技術職を狙って縫製工場にアプローチをかけましょう。
お金を稼ぎながら経験値を積むことができるため、一般の人よりも早い段階で技術者としてSOHOの独立開業が可能です。

【専門学校】で基礎を学べ

ファッションの専門学校に進学すると、専門職への就職の道が開けます。

専門学校では、技術だけではなく専門知識を基礎から教えます。
就職してから学ぶことも多いですが、基礎について教えてもらうことは出来ません。
そのため、パタンナーや品質管理者などの多くは専門学校を卒業しています。

“デザイナーに一番必要なのは感性” と誤認されがちですが、基礎を理解できなければデザイナーとして成功をおさめるのは難しいです。
素材学・色彩心理学・マーケティングなどを学ぶことで、理論に基づいてデザインを考えることができます。
そのため、デザイナーの多くも専門学校を卒業しています。

有名ブランドの【デザイナー】【パタンナー】【品質管理者】などの専門職に就職したいのであれば、専門学校に進学して基礎を学びましょう。
専門職に限りますが就職への道が広がります。

【大学】の知識で同期に差を付けろ

大学に進学すると、汎用性の高い知識が手に入ります。

繊維やファッションに関する大学もありますが、一般的な大学ではアパレルに関係することは学びません。
そのため就職するための技術と知識を、独学で学ぶ必要があります。
大学の授業と並行して専門知識を勉強するのは大変ですが、大学で得た知識の分だけ評価がプラスされます。
語学や経営学などの専門学生が苦手な分野は、先輩方も苦手であることが多いです。
職場に足りない能力を補えれば、かなりの高評価です。
中国語や英語は海外工場に行く際に使えますし、経営学はMDやデザイナーとして企画する際に応用が利きます。
ただ学ぶのではなく、自分に有利な武器に仕上げることで高評価に繋がります。

大手アパレルメーカーの【デザイナー】【パタンナー】などの専門職以外にも【MD】【店舗マネージャ】などに就職したいのであれば、大学に進学してアパレル以外の専門知識や一般教養などを学びましょう。
アパレルに関しては独学で学ばなくてはいけませんが、初任給が高く管理職にもなりやすいため安定した生活を送りやすくなります。

技術職に固執する人よりも視野が広いため、後に会社を興す人も少なくないです。

この章のまとめ

絶対にアパレル専門職に就職したいのであれば、専門学校に進学することは良いと思います。
ただし進路を決めかねているのであれば、汎用性が高い大学への進学もオススメします。

ファッションの専門学校への進学がアパレル就職のすべてだとは思わずに、自分の目標に一番適切な方法を選んでください。
学生のうちにしっかりと悩み、あとで後悔しない選択をしてください。

専門学校の選び方その1【知名度】

アパレル企業への就職を目指す人の多くが、ファッションの専門学校への進学を選びます。
学費の安さは魅力ですが、希望の企業に就職できないのであれば高い出費に変わってしまいます。

そこでこの章では【ファッションの専門学校を知名度で選んだ際のメリット】についてまとめます。

希望する企業への就職には【知名度】が最重要

有名な専門学校は有名人の卒業生も多いですが、それ以上に一般のアパレル従事者になる卒業生が多いのが特徴です。
その中には重要なポジションに就いている人も多いため、企業研修やOB訪問などの種類がかなり豊富です。
実力勝負の世界と思われがちですが、身内のコネが一使えるのであればかなり効果的です。

ただし選ぶ際には、就職率の数字マジックには注意してください。

完全就職保証や、100%に近い就職率をほこる専門学校は多いです。
ただし【就職保証を得るには、就職課が指定したノンアパレルの求人募集にも応募しないといけない】【技術職コース卒業でもほとんど販売員のみ】など、希望にそぐわない就職を指導する学校も残念ながらあります。

全体の就職率よりも、自分が望む企業への就職実績の数を重視してください。

最大手の専門学校は自主退学が多い

知名度上位の専門学校は、当然ながら競争も激しいです。

機材が豊富な学校であれば良いですが、使いたい特殊が埋まっていて作業ができないことがあります。
また課題量がかなり多く、平日にアルバイトをしながらではこなせません。
そのため1年生の夏休みを境に、半分近くの人が辞めてしまうこともあります。

ただし、辞めることは悪いことではないです。
早い段階で自分に向いていないことに気が付ければ、時間やお金の浪費が防げますし軌道修正が簡単です。
進学前に気付ければなお良かったですが、周りと比べてみて初めて分かることも多いです。

自分の希望進路に就職できないと思ったら、すぐに方針転換をするのも良いことです。
職業に固執して、生活基盤を失わないようにしてください。

人が多ければ情報も多い

有名な専門学校に集まる人たちは、当然ファッションが好きな人たちです。

ファッション感度の高い人たちが集まれば、ファッションに関する話が日常会話の多くを占めます。
そのため自分の集めた情報ではなく、他人の考えや情報も自然に手に入ります。
就職に関するより良い情報を集めるためにも、同じ職業を目指す仲間は多いにこしたことはないです。

また多ジャンルのファッション好きが集まるため、ファッションスナップの本などを買わなくても多くのデザインを見ることができます。

同級生・同窓生・同期など共通点の多い人との繋がりは、大人になってからも切れにくいです。
狭い業界なので産業展などでもしばしば顔を合わせますし、お互いに得意な分野の仕事を出し合うことも珍しくないです。

学生時代だけのことではなく、関わる人が多ければその後の人生においても良い情報が入りやすくなります。

この章のまとめ & オススメの専門学校

就職を最優先に考えるのであれば、設備や規模よりも【知名度の高さ】を優先してください。
競争が激しく課題も多いですが、専門学生のうちに濃い時間をすごして就職を楽にしましょう。

この条件で、最もオススメの専門学校は以下の2校です。
資料請求やオープンキャンパス訪問などを行って、施設やカリキュラムを確認してください。

学校法人文化学園・文化服装学院(本校)

服飾・ファッション専門学校の文化服装学院 | 業界へ卒業生30万人を輩出!
業界へ卒業生30万人を輩出! 伝統と実績の服飾・ファッション専門学校。ファッションデザイナー、パタンナー、スタイリスト、バイヤー、プレスなどファッション業界のあらゆる職種を網羅する各学科を設置。独自カリキュラムのもと、即戦力として活躍する人材を育成します。

大学と専門学校が繋がっているため、建物の規模がかなり大きく設備も充実しています。
また新宿という立地から常に生きたファッションスナップを目の当たりにするため、学校に通う間だけでもトレンドが分かります。
全国に分校もありますが、一流の専門職を目指すなら本校を選んでください。

学校法人杉野学園・ドレスメーカー学院(本校)

学校法人 杉野学園 ドレスメーカー学院
ドレスメーカー学院は、ファッション業界で活躍したい人のための服飾専門学校。創立以来、基礎教育を徹底し、「挑戦・創造・自立」を柱とした建学の精神のもと、いい服を生み出すための本物の力を養っています。

大学と専門学校が一本の通りに沿って並んでいるため、アパレルのための小道といった印象を受けます。
文化と同様に全国に分校もありますが、一流の専門職を目指すなら本校を選んでください。

↓ この他にも東京都内に学校法人の専門学校は多いため、一覧もみてください。

【全国】ファッション専門学校 一覧
【ファッションの専門学校】の全国一覧です。地域別の専門学校一覧も別ページに用意しているので、用途に合わせてご使用ください。

専門学校の選び方その2【学費が安い】

知識や技術を自主的に取り入れられる人には、学費の安さと自由度の高さは魅力的です。

そこでこの章では【学費の安いファッションの専門学校を選ぶ際の注意点】についてまとめます。

【学費が安い】専門学校の特徴

有名な専門学校と学費の安い専門学校を比べると、良い悪いは別として以下のような特徴を含む傾向にあります。

  • 初心者にもやさしい基本重視の授業スピード
  • 課題量はそこまで多くないため、自由に時間を使いやすい
  • 小規模・少人数であるため、教師や別のクラスの生徒などとも距離が近い
  • 規模が小さいため、特殊な設備はほとんどなくシンプル
  • 3D-CADなどの新しい機器は少なく、製図はほとんど手引き

土地代や設備費、人件費などを必要最小限にとどめることで学費を抑えているため、有名な専門学校と比べると授業で手に入る情報量は劣ります。

自由が多いのはデメリット?

小規模な専門学校は、基本を重視して少人数をじっくりと教えるタイプの学校が多いです。
そのため自由度が高いのがメリットである反面、余裕の多さがデメリットにもなります。

授業スピードがゆっくりで課題の量が少なめの専門学校は、今まで服作りをしたことがない人に向いています。
基礎を重視するため、しっかりと学び取れば応用も効きやすく育ちやすいというメリットもありますが、既に基礎を理解している人にとっては物足りないことも多いです。

そのため、自主的に課題を作り研究することが好きな人には向いていますが、受動的で楽な方に流されやすい人には向いていません。

受動的な人は、ゆっくりとした学生生活を満喫したり、アルバイトに没頭したりします。
そのうちに勉強に身が入らなくなり、落第したり就職浪人したりします。
また、専門職を希望して入ったにも関わらず、販売職にしかなれなかったという人も多いです。

希望する職業にスムーズに就職できないのであれば、専門学校に行くメリットはありません。
学費の安さだけで自分に合わない専門学校を選ぶと、無駄金を使って後悔することになります。

少人数制のメリットを活かせ

小規模な専門学校のメリットのひとつとして、教師や別のクラスの人たちとも距離が近いことが挙げられます。

授業スピードがゆっくりな学校であっても、講師が持つ情報量が少ない訳ではないです。
講師の個人スキルによるところもありますが、質問すれば豊富な知識が返ってきます。
そのため自分で課題を作り試行錯誤したうえで、考えに詰まった部分を質問しましょう。

寡黙に見える人であっても、技術者は総じてお話好きです。
そのため、本気で取り組んでいる人には最大限の助力をしてくれます。
ただ単に授業を受けるだけではなく、自分への協力者を積極的に作ることで効率的に学べます。

少人数制のメリットを生かすも殺すも、時間の使い方次第です。
もしコミュニケーションが苦手な場合は、社会に出るための練習として積極的に会話をしてください。

機材は新しい方が良い?

自分が使う機材は、当然ながら最新の方が楽しいし便利です。
ただし就職活動には必要ないことが多いため、シンプルな機材で事足ります。
何故かと言うと、【試験には最新機器が使用されない】【最新機器を導入していない会社が多い】という理由から、重視しなくても問題ない部分ではあります。

ただし、最低でも2D-CADがないと時代遅れです。

パタンナーの仕事はPCでの作業が当たり前になっています。
たとえ試験が紙の製図でも、職場に入ったらCADを使用します。
そのためCADを本格導入していないということは、現場での仕事をないがしろにしていることに繋がります。
実践的でないのであれば専門学校に通う意味がないため、CADの本格導入はマストです。

欲目を言えば、AdobeのバージョンがCCであると良いです。
小さな会社ではいまだにCS3~5を使用しているところもありますが、デザインをメインにしている会社のほとんどはCS6かCCを導入しています。
CSの最終バージョンのCS6が発売されたのが2012年であるため、かなり昔の代物になってしまいました。
古いソフトウェアにはそれなりのリスクがあるため、AdobeCCを導入しているほうがより現場を意識しているといえるでしょう。

最新の機器ではなくても、就職活動には問題ないことが多いです。
ただし、CADやデザインアプリのバージョンが著しく古い場合には、就職するための授業方針として適切か確認する必要があります。

この章のまとめ

学費の安い専門学校でも実績を出しやすい人は、自分の考えで課題に取り組むことができる能動的な人です。
必要最低限の情報と機材で、最大限の成果を生めるように自分自身で考えてください。

大規模で有名な専門学校と比べると、学費の安い専門学校は情報量や機材が劣りがちです。
足りない部分は、やる気と体力で補ってください。

専門学校の選び方その3【実家からの近さ】

選び方は人それぞれですが、近所にあるというだけで選ぶのは早計です。

そこでこの章では【実家からの近さでファッションの専門学校を選ぶ際の注意点】についてまとめます。

【郊外】にある専門学校に通う理由

実家の近くにあるという理由だけで、通う専門学校を決める人も少なくないです。
良し悪しは別として、よくある理由を書き出してみます。

  • 実家から通えるため出費が抑えられる
  • 昔から知っているため不安がない
  • 友達や先輩も同じところに進学しているため不安がない
  • 地元企業に就職したいのでコネクションがありそう

新天地への不安から、自分のテリトリー内でことを済ませたいという理由が多いようです。
就職したくて専門学校に通いたいのか、就労を先延ばしにしたくて専門学校に逃げているのか、まず自分の考えをまとめてみてください。

出費を抑えられるのは実家だけ?

実家から通うことで【家賃】【水道光熱費と通信費の基本料金】などを折半できるため、出費が抑えられます。
また平日の洗濯などを親に任せることもできるため、堕落した生活により衛生面を損なうリスクが減ります。
生活環境が変わらないため、新天地でのストレスにより体調を崩すことは防げます。

ただし親からの干渉は避けられないため、課題などに集中しにくい環境であることも否めません。

出費を抑えつつ勉強に集中したいのであれば、学生寮に入るというのもひとつの手です。
周りが騒がしいことには変わりがないですが、実家から通える範囲という縛りがなくなるため好きなカリキュラムの学校に進学することができます。
奨学金制度などもあるため、まずは自分の就職したい企業をベースに考えてみてください。

実家通いのため片道2時間近くかけて学校に通っていた人もいましたが、通学中は集中しにくいため時間の無駄です。
今までの実家生活を延長するか、これからの社会人生活に向けて準備するのか、しっかりと損得を見極めて選択してください。

今まで通りでは成長しない

昔から知っている地域の専門学校に通うのであれば不安は少ないですし、仲の良い人と一緒に通えるのであれば楽しみですね。
ただし目先の不安を先延ばしにしてしまうと、就職難民という大きな不安に苦しめられる場合があります。

友人同士が別々の専門学校に行って、授業の進捗をお互いにシェアしたらどうでしょう?
もし自分の専門学校の授業が遅れていた場合でも、いち早く気付くことができます。
そのため、就職競争の際に取り残されにくくなります。

また単純に、郊外と都心部ではファッションセンスに時差が大きいです。
単なる服ではなくファッション(流行)を仕事にするのであれば、田舎のコミュニティでは情報が不十分です。

電話しかない時代と違い、SNSやフェイスチャットなどのコミュニケーションツールが豊富です。
距離が離れたところで心が離れる時代ではないので、身近なところで固まらずに成果を優先しましょう。
また、社会に出てしっかりと稼げば遊ぶ時間はいくらでも作れます。

地元企業にコネは必要か?

自分の入りたい地元企業に、近所の専門学校の出身者が多いということはよくあります。
ただし、それは本当にコネクションの影響でしょうか?

慢性的な人材不足の縫製工場は多いです。
地方の大型の縫製工場などでは、最終学歴や経験などが関係なく入れるところも多いです。
そのため、単純にその地域の人が集まったという結果があるだけで、目指していた訳ではないことも多いです。
またその場合は高卒で入ることも可能なため、専門学校の学費と時間をロスしてしまう可能性もあります。

もちろん理解度によって仕事内容が変わるためすべてが無駄とは言いませんが、専門学校新卒者と職務経験2~3年間とでは、後者の方が仕事ができることが多いです。
自分の努力次第では、仕事しながら勉強することで更なるキャリアアップも視野に入れることができます。

基礎の勉強も当然大切ですが、就職効率を考えるのであればまず希望の企業に連絡を取ってみるのもひとつの手段です。
タイミングが良ければ、あっさりと就職できることがあります。

この章のまとめ

目先の問題から避けるのに夢中で、より良い解決策を見失うことはよくあります。
近所のファッションの専門学校が本当に自分に合っているのか、今一度考えなおしてください。

地方の専門学校の需要の低下から、多くの専門学校が消えていることも事実です。
友達と遊びたいがためだけに地元に残り、就職活動時に後悔しないようにしてください。

【全国】ファッション専門学校 一覧
【ファッションの専門学校】の全国一覧です。地域別の専門学校一覧も別ページに用意しているので、用途に合わせてご使用ください。

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