昨日3月12日は、零 ~紅い蝶~ REMAKEの発売日でしたが、
本日 ”13日の金曜日” も、ホラーゲーム好きやクリエイターにとっては、ある種のネタの日ですね。
ゲーム画面を作っていると、UIの数値やアイテムの個数、あるいはステージ番号など、無意識に「数字」を扱う機会が多いはずです。
しかし、その数字ひとつでプレイヤーに「得体の知れない不気味さ」を感じさせることができるとしたらどうでしょうか。
今回は、ライトな読み物として、世界に散らばる “不吉な数字” の背景を紐解いてみましょう。
ホラー映画の金字塔:なぜジェイソンは13日を選んだのか?
“13日の金曜日” という言葉を世界中に浸透させたのは、間違いなく1980年に公開された映画 『13日の金曜日』 でしょう。
ホラー映画界のアイコンとも言える “ジェイソン・ボーヒーズ” ですが、実は第1作目では彼自身がメインの殺人鬼だったわけではない……というのは、映画ファンには有名な話ですね。
この映画がこれほどまでにヒットし、シリーズ化した背景には、欧米社会に根深く存在する “13” への恐怖心がありました。
彼らにとってこの数字は、日常生活の中に潜む「不吉な記号」なのです。
ホラーゲームをデザインする際、例えば 『バイオハザード』 や 『サイレントヒル』 のような作品をリサーチすると、こうした「文化的な恐怖」が巧妙に配置されていることに気づくはずです。
西洋が恐れる “13” の正体
なぜ西洋ではこれほどまでに “13” が嫌われるのでしょうか。
説はいくつかありますが、最も有名なのはキリスト教の 「最後の晩餐」 です。
裏切り者であるユダが13番目の席に座っていたことから、”13″ は不調和や不吉の象徴となりました。
また、北欧神話においても、12人の神が宴会をしていたところに、災いの神 “ロキ” が13番目として乱入し、世界を混乱に陥れたというエピソードがあります。
もし皆さんがゲームで「なんとなく居心地の悪い部屋」をデザインしたいなら、椅子を13脚並べたり、”Room 13″ というプレートをドアに掲げたりするだけで、西洋圏のプレイヤーには強烈な心理的プレッシャーを与えることができるのです。
日本のデザイナーに馴染み深い “4” と “9”
翻って、我々日本を含む東アジアではどうでしょうか。
言わずもがな、”4″ と “9” は不吉な数字の代表格です。
“4” は 「死(し)」 を連想させ、”9″ は 「苦(く)」 を連想させます。
日本の病院やマンションの階数表示、あるいは駐車場でこれらの番号が飛ばされているのを見たことがあるでしょう。
ホラー演出において、あえて “4号室” などの数字を強調するのは、もはや定番の手法です。
“4” や “44” にまつわる設定してみる。
そんな遊び心が、プレイヤーの無意識下に「嫌な予感」を植え付けるスパイスになります。
世界に散らばる「避けるべき数字」
他にも、世界には興味深い不吉な数字が存在します。
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“17” (イタリア):ローマ数字の “XVII” を並べ替えると “VIXI” となり、ラテン語で 「私は生きた(=私は死んでいる)」 という意味になるため、イタリアでは非常に嫌われます。
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“666” (キリスト教圏): 『新約聖書』 の 『ヨハネの黙示録』 に登場する “獣の数字” です。悪魔的な演出には欠かせない記号ですね。
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“39” (アフガニスタン):ある種の隠語として非常に不名誉な意味を持つとされ、車のナンバープレートなどでも避けられる傾向にあります。
デザイナーが数字をデザインするということ
ホラーゲームに限らず、ゲームデザインにおける「数字」は単なるデータではありません。
それは、プレイヤーの文化的な背景に直接語りかける “グラフィック” でもあるのです。
数字にまつわる細かな演出ひとつでも、没入感は大きく変わります。
今日は13日の金曜日。
もし今日、皆さんがゲームなどを制作しているのなら、その「数字」に少しだけ悪意を込めてみてはいかがでしょうか?
