どれほど正確な物理挙動を作っても、粒子の見た目がずっと同じでは、それは単なる「動く点」に過ぎません。
中級者のエフェクトには、時間の経過とともに変化する「情緒」が必要です。
今回は、色の変化、サイズの緩急、そして最も重要と言っても過言ではない Noise モジュールによる有機的なゆらぎを徹底解説します。
生命を吹き込む: “Color over Lifetime”
このモジュールは、粒子の発生(0%)から消滅(100%)までの色の変化を定義します。
グラデーションエディターの使いこなし
グラデーションの上側のピンは Alpha(透明度)、下側のピンは Color(色) を制御します。
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消え際の美学: 初心者は最後を透明にするだけですが、中級者は「消え去る直前に一瞬だけ色を濃くする(または発光させる)」といった工夫を凝らします。
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色相の変化: 炎なら「白に近い黄色 → オレンジ → 暗い赤 → 灰色(煙)」のように変化させることで、燃焼のプロセスを一つのパーティクルで表現できます。
緩急の設計: “Size over Lifetime”
粒子の大きさを変化させることで、エフェクトに「勢い」や「余韻」が生まれます。
カーブエディターによる直感的な制御
多くの場合、発生した瞬間が最もエネルギーが高いため、サイズを最大にし、そこから徐々に小さくしていくのが王道です。
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インパクトの強調: 発生から 0.1秒ほどで一気にサイズを最大化し、その後ゆっくり小さくするカーブを描くと、爆発などの「ドンッ」という衝撃を視覚的に補強できます。
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逆のパターン: 魔法のチャージなど、エネルギーが集約する演出では、小さい状態から徐々に大きく、最後はパッと消えるような設定も有効です。
複雑さを生む: “Rotation over Lifetime”
粒子が回転するだけで、情報の密度が劇的に上がります。
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ランダム回転: “Start Rotation” で初期角度をランダムにしつつ、このモジュールで回転速度を与えることで、破片や火の粉が「舞っている」感覚を強調できます。
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角速度の減衰: “Limit Velocity over Lifetime” と組み合わせることで、速度が落ちると同時に回転もゆっくりになる、といったリアリティを追求することも可能です。
魔法の隠し味: “Noise” モジュール
Unityのパーティクルを「プロのクオリティ」に変える最大の武器が、この Noise モジュールです。
これを使うことで、直線的な動きに「有機的なゆらぎ」を加えることができます。
主要パラメータの意味
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“Strength”(強度): ゆらぎの大きさ。値を大きくするほど、粒子は激しく蛇行します。
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“Frequency”(頻度): ゆらぎの細かさ。値を小さくするとゆったりとした大きな波、大きくすると震えるような細かい動きになります。
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“Scroll Speed”: ノイズパターンが動く速さ。これに値を設定すると、粒子自体が止まっていても、ゆらぎのパターンが流れていくため、風に揺れる煙などを表現できます。
実践: Noiseの使い分け
1. 立ち昇る煙: Strengthを低め、Frequencyを小さく設定。これで、単調に上昇するだけの煙が、空気に揉まれるような自然な動きになります。
2. 荒ぶる雷: Strengthを極端に上げ、Frequencyも高めに設定。粒子がギザギザに飛び跳ねるようになり、放電現象のような表現が可能です。
おわりに
今回は、エフェクトの「変化」と「不規則性」について学びました。
特に Noise モジュールの習得は、脱・初心者において避けて通れない道です。数学的な直線の中に、いかにして自然界の「ノイズ」を混ぜ込むか。
このバランス感覚こそがデザイナーの腕の見せ所です。
次回は、エフェクトが周囲の世界と干渉し合う Collision(衝突)、Trigger、そして親から子が生まれる Sub Emitters について解説します。

