【第10回】プログラミング不要!『ビジュアルスクリプティング』で「触れる」体験を作ろう

Unity(デザイナー向け)

これまでの連載で、あなたのUnity空間は見た目も美しく、アニメーションや物理演算で動くようになりました。
しかし、まだ何かが足りません。
それは 「プレイヤーの操作に反応する」 というインタラクティブな要素です。

「クリックしたら色が変わる」「近づいたらドアが開く」。
こうした仕組みを作るには、いよいよ難しいプログラミング言語(C#など)を勉強しなければいけないのでしょうか?

いいえ、その必要はありません。
Unityには、デザイナーの得意な「視覚的な操作」だけでロジックを組み上げることができる 『ビジュアルスクリプティング』 という魔法の機能が標準搭載されています。


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「ノード」を線でつなぐ、新時代のプログラミング

ビジュアルスクリプティングとは、英語のテキストコードを打ち込む代わりに、「ノード」と呼ばれる機能の箱を「ワイヤー(線)」で繋いでいく ことでプログラムを作る手法です。

デザイナーの皆さんなら、BlenderやMayaの「マテリアルノード」、あるいはAfter Effectsのコンポジション階層、Figmaのプロトタイプ設定などで、こういった「線で繋ぐ操作」に馴染みがあるかもしれません。
あれと全く同じ感覚でゲームの仕組みが作れるのです。

  • 「もしクリックされたら(イベント)」 という箱と、

  • 「色を赤に変える(アクション)」 という箱を、

  • 線で繋ぐ。

たったこれだけで、「クリックで色が変わるプログラム」が完成します。


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準備:仕組みを入れる「機械」を用意する

それでは、実際に「クリックしたら色が変わるCube」を作ってみましょう。 まずは、Cubeにロジックを書き込むための「機械」を取り付けます。

  1. シーン上の Cube を選択します。

  2. インスペクターの 『Add Component』 から 『Script Machine(スクリプトマシーン)』 を検索して追加します。

  3. 登場した「Script Machine」の項目内にある 『New』 ボタンを押します。

  4. 保存場所とファイル名(例:ChangeColor)を決めます。

これで、Cubeの中に「空っぽの設計図」が用意されました。


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実践:「クリックで変色」ロジックを組んでみる

いよいよ設計図の中身を作っていきます。
Script Machineにある 『Edit Graph(グラフを編集)』 ボタンを押すと、ノードを並べるための広い画面が開きます。

STEP 1:きっかけを作る(イベントノード)

  1. 何もないところで右クリックし、検索窓に On Mouse Down と入力して選択します。

  2. 『On Mouse Down』 という緑色のノードが現れました。これは「マウスでクリックされた時」という「きっかけ」を意味します。

STEP 2:命令を作る(アクションノード)

  1. もう一度右クリックし、今度は Material Set Color と検索して選択します。
    ※いくつか候補が出ますが、(Renderer) と書かれているものを選んでみましょう。

  2. 『Set Color』 というノードが現れました。
    これは「マテリアルの色を変更せよ」という命令です。

STEP 3:線で繋ぐ

  1. 『On Mouse Down』の右側にある 「緑色の矢印(▶)」 をドラッグし、『Set Color』の左側にある 「緑色の矢印(▶)」 に繋ぎます。
    これで「クリックされたら→色を変える」という命令の流れができました。

  2. 『Set Color』ノードの中にある色設定をクリックし、好きな色(赤など)に変えておきます。

これで完了です!
再生ボタンを押して、ゲーム画面でCubeをクリックしてみてください。
色がパッと変わりましたか?


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デザイナーは「仕組み作り」に向いている

初めてのビジュアルスクリプティング、いかがでしたか?
「なんだ、これなら自分にもできそう!」と感じたのではないでしょうか。

実は、複雑な情報を整理し、視覚的な流れ(フロー)を設計することに長けているデザイナーは、文字ばかり見ているプログラマーよりも、ビジュアルスクリプティングの習得が早い 傾向にあります。

コードへの恐怖心を捨てて、「どの箱とどの箱を繋いだら面白い動きになるかな?」とパズル感覚で楽しんでみてください。


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まとめ:あなたの世界が「反応」し始めた

今回は、プログラミング不要でインタラクティブな体験が作れる 『ビジュアルスクリプティング』 について解説しました。

  • ビジュアルスクリプティング は、ノードを線で繋ぐ直感的な手法。

  • イベント(きっかけ)アクション(命令) を繋ぐだけで仕組みが作れる。

  • 視覚的な思考が得意なデザイナーと相性抜群。

これで、あなたの3D空間は、見るだけのものから 「触って反応を楽しめるコンテンツ」 へと進化しました。

さて、いよいよ次回は最終回。
これまでに作ったあなたの作品を、友人や世界中の人に届けるために、アプリ形式に書き出す 『ビルド』 の方法をご紹介します!

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